大学時代

入学平成4年(1992年)
卒業平成8年(1996年)
研究テーマ有機塩素化合物(PCB)の脱塩素化に関する研究

東京の国立大学に入学しました。最初の1年は府中で、それ以降は東小金井で学びました。

勉強の内容も難しくなりました。特に哲学と心理学は私にとって受け入れがたい内容で、テストの回答に苦戦しました。数学も嫌味な先生がいましたが、高専出身の先輩にとっては良い先生だとの評価が。きっと成績で態度を変えるというのだろうか。

最初の2年間は緊張感がなく、受ける授業も人によってバラバラで、ひとりぼっちになろうと思えば好きなだけなれる環境でした。逆にそんな環境が危険だったと感じました。

Macintoshに出会う

このころ大学生協で購入したポケットコンピューターを使って、BASICでプログラムを組むことが多かったです。

大学のサークルでは漫画研究部に所属し、文化祭で頒布する漫画を書いたり、部員で読む漫画を書いたりする他に、テーブルトークアドベンチャーゲーム(TRPG)が流行していてそれに興じたり、先輩が持ち込んだテレビゲームをしたりしました。

そんな中、先輩からMacintoshの事を聞きました。中でもHyperCardが面白いと言われました。HyperCardはカード型データベースのかたちをしながら、ボタンやフィールドにスクリプト(HyperTalk)を組み込んで、エンターテインメント型のコンテンツを作ることもできる開発環境でした。

ボタンやフィールド、カードやバックグラウンドにアクションが継承されたり、ボタンそのものの位置や絵柄などもスクリプトで操作できたりするので、「オブジェクト指向」の基礎を学ぶのに最適だったと言えます。

しかしDOS系のノートに比べて高価なことから、別の先輩から私にMacを勧めるのはやめたほうがいいと言われましたが、私はクリエイティビティを発揮できるMacを選択しました。

1年近くアルバイトをして貯めたお金をはたいて買ったのが、PowerBook 160でした。液晶もモノクロ16階調で、ハードディスクは160MB、トラックボールが付いていました。当時は36万円しました。

Macを使って、パソコン通信にはまったり、HyperCardにはまったり、ワープロOKなレポートを作成したり、DTMにはまったりと、いろいろなことに使いました。

私の末の弟は私の影響で、小学生の頃から私のPowerBookのHyperCardで遊んでいました。いまでももっぱらMacです。

挫折を味わう

大学3年の頃から、授業は専門性を増し、毎日のように実験やレポートに追われました。化学工学の授業では、数式を理解するのが非常に困難でした。

大学に入るまでは、化学式を覚え、化学反応のことを覚えれば良かったのです。しかし化学工学においては、化学反応によって得られる物質を最も効率よく得るための学問で、物理的なことが要求されるのです。

今から考えると、化学式を覚えたり、効能を覚えたりする薬科にすすむべきだったのかなと思います。

レポートはサークルの先輩やクラスの仲間の先輩から過去に書いた文章を見ることはなく、自分で書きました。正直者が馬鹿を見るの典型だったと思いました。

学科に対する自信を失った状態では就職活動も後ろ向きでした。そのころからMacを使ってクリエイティブな仕事をしたいと願うようになりました。「新卒」募集の就職活動もせず、学業とアルバイトに専念することにしました。

研究室で

研究室は、私が高校の時から行きたかった研究室に入ることができました。そこでは学生同士の協調性と先輩・後輩の立て分けが大事で、職場の縮図のようなものでした。そこで研究をするのみならず、社会勉強もすることになるのです。

3年生の頃もその研究室と、あと2つの研究室にお世話になりました。なぜならMacを扱う研究者との情報交換ができたからです。パソコン通信を通じ、知り合いになった人もこの大学にはいました。

所属した研究室では、最初は協調性がなく、仲間と打ち解けませんでした。卒業する頃には少しは話せるようになったのですが、深くつきあうことが苦手だったのでしょう。

WWW(ワールド・ワイド・ウェブ)を普及させる

研究室のMacにはインターネットに接続されていて、外国の研究者や国内の研究者とやりとりはしているようなのですが、Telnetなどを用い、とても私が想像しているものとは違いました。インターネットは世界中に繋がれていて、便利で楽しい情報があふれているのですが、研究室の人たちはそれを知りません。

私はNetscape Navigatorを研究室のMacに導入し、ウェブを見られる環境を整えました。遠く離れた場所の情報をグラフィカルに表現できるようになり、先輩に「インターネットって楽しいね」と言ってくれました。


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